インプラントのメリット・デメリット|入れ歯・ブリッジとの違いもわかりやすく解説

「歯を失ってしまったけれど、入れ歯にするかインプラントにするか迷っている」「インプラントって実際どうなの?」——診療室でこうしたご相談をいただくことがよくあります。

今回は、インプラント治療のメリットとデメリットを、入れ歯やブリッジとの違いも交えながらわかりやすくご紹介します。治療方法を選ぶときの参考にしていただければ幸いです。

インプラントとは?

インプラントとは、歯を失った部分のあごの骨に、チタンなどでできた人工の歯根(歯の根っこ)を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。チタンは骨としっかり結びつく性質があり、医療の分野で長く使われてきた素材です。

インプラントの構造(人工歯・アバットメント・人工歯根)のイラスト
上から「人工の歯」「アバットメント(連結部分)」「人工歯根」の3つでできています

歯の「根っこ」から作り直すため、入れ歯やブリッジとは違った多くの利点があります。

インプラントの7つのメリット

インプラントで食事を楽しむご夫婦のイラスト

1. 自分の歯に近い感覚でしっかり噛める

人工歯根があごの骨に固定されるため、硬いものや弾力のあるものも、ご自身の歯に近い感覚で噛むことができます。入れ歯のように「噛むとずれる」「力が入らない」といったお悩みが起こりにくいのが大きな特長です。

2. 見た目が自然で、気づかれにくい

歯ぐきから自然に生えているような仕上がりを目指せます。部分入れ歯のような金属のバネ(留め具)もないため、人前で笑ったり話したりするときも気になりにくくなります。

3. まわりの健康な歯を削らずにすむ

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削って支えにする必要があります。インプラントは単独で立つため、健康な歯を削ったり、負担をかけたりせずにすみます。残っている歯を長く守るという点でも大切なメリットです。

4. あごの骨がやせるのを防ぎやすい

歯を失った部分の骨は、噛む刺激がなくなることで少しずつやせていきます。インプラントは噛む力が骨に直接伝わるため、骨がやせるのを抑えやすいといわれています。お顔の輪郭を保つことにもつながります。

5. 取り外しの手間や違和感が少ない

入れ歯のように毎日取り外して洗う必要はありません。お口の中に大きな装置が入らないため、異物感が少なく、食べ物の味や温度も感じやすいままです。

6. 発音しやすく、会話や食事を楽しめる

入れ歯がずれて話しにくい、外れないか心配で食事を楽しめない、といったストレスから解放されやすくなります。お友達との外食や会話を気兼ねなく楽しめることは、毎日の暮らしの質を大きく変えてくれます。

7. 適切なケアで長く使える

毎日の歯みがきと定期的なメンテナンスを続けることで、長期間使い続けられる可能性が高い治療です。10年後も多くのインプラントが問題なく機能しているという研究報告も数多くあります。

知っておきたいデメリット

メリットの多いインプラントですが、治療を始める前に知っておいていただきたい点もあります。

  • 外科手術が必要
    あごの骨に人工歯根を埋め込む手術を行います。局所麻酔をして行いますが、術後に腫れや痛みが出ることがあります。
  • 治療期間が長め
    人工歯根と骨がしっかり結びつくまで待つ期間が必要なため、一般的に数か月〜1年ほどかかります。
  • 保険が使えない(自由診療)
    原則として健康保険の対象外のため、入れ歯やブリッジに比べて費用が高くなります。
  • 定期的なメンテナンスが欠かせない
    お手入れが不十分だと、歯周病に似た「インプラント周囲炎」になることがあります。
  • お体の状態によっては治療が難しい場合がある
    重い糖尿病や骨粗しょう症の治療中の方、骨の量が少ない方などは、事前に詳しい検査や相談が必要です。
歯科衛生士によるインプラントの定期メンテナンスのイラスト
治療後も、定期的なメンテナンスでインプラントを長持ちさせることが大切です

入れ歯・ブリッジとの比較

インプラント・ブリッジ・部分入れ歯の比較イラスト
左から インプラント・ブリッジ・部分入れ歯
インプラントブリッジ入れ歯
噛み心地自分の歯に近い比較的よい弱くなりやすい
見た目自然比較的自然バネが見えることがある
健康な歯への影響削らない両隣を削るバネをかける歯に負担
手術必要不要不要
保険対象外適用あり適用あり

こんな方はインプラントを検討してみてください

  • 入れ歯がずれる・痛い・合わないとお悩みの方
  • 健康な歯をできるだけ削りたくない方
  • 好きなものをしっかり噛んで食べたい方
  • 見た目の自然さを大切にしたい方

まとめ

インプラントは「しっかり噛める」「見た目が自然」「まわりの歯を守れる」など、多くのメリットがある治療法です。一方で、手術や費用、メンテナンスといった点もあわせて理解したうえで選ぶことが大切です。

歯科医師が治療法を説明するカウンセリングのイラスト

当院では、お口の状態やご希望、ご予算をうかがったうえで、インプラントだけでなく入れ歯やブリッジも含めた治療法をご提案しています。「自分はインプラントができるのかな?」と気になった方も、どうぞお気軽にご相談ください。


インプラント治療(自由診療)について

  • 治療内容:歯を失った部分のあごの骨に人工歯根を埋め込み、人工の歯を取り付ける治療です。
  • 費用:自由診療(保険適用外)です。費用は当院の料金表をご確認いただくか、カウンセリング時にお尋ねください。
  • 治療期間・回数の目安:3か月〜1年程度、通院5〜10回程度(お口の状態により異なります)。
  • 主なリスク・副作用:術後の腫れ・痛み・内出血、インプラント周囲炎、骨と結合しない場合の再治療、全身疾患による治療の制限などがあります。

この記事を書いた人

やまもと歯科医院 院長 山本一宇

やまもと歯科医院 院長 山本 一宇(やまもと かずいえ)

1982年の開業以来、40年以上にわたり地域の皆さまのお口の健康に携わってきました。予防歯科・定期メンテナンスに力を入れるとともに、入れ歯と必要最小限のインプラントを組み合わせた治療を得意としています。

日本顎咬合学会 認定医/OZインプラント学会 会員/日本歯科医師会 会員

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